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痛風の基本知識
痛風(つうふう)は、体内の尿酸が結晶化したものが関節に沈着し、激しい痛みや炎症を引き起こす疾患です。足の親指の付け根等の関節に急性の炎症が起こることが多く、他の関節や腎臓にも影響を及ぼすことがあります。予防や治療を行う上で、生活習慣の見直しが必須と言え、特に食生活の管理や適度な運動が、痛風のリスクを下げる要因になるとされています。
痛風の原因
体内での尿酸の蓄積が、痛風な主な原因です。尿酸は、体内でプリン体が分解される際に生成される老廃物ですすが、通常は血液中に溶け込み、腎臓を通じて尿として排出されます。しかしそのプリン体が含まれる食品(肉類、魚介類、アルコールなど)を過剰に摂取すると、尿酸が過剰に生成されたり、適切に排出されなかったりするため、結果として血中の尿酸濃度が高くなり(高尿酸血症)、関節に結晶が形成されます。また、腎機能の低下や肥満等で、尿酸の排出や生成バランスが崩れることが痛風へとつながります。
痛風の症状
急性の関節炎が、最も特に特徴的な症状として現れます。痛風発作は突然発症することが通常で、関節の激しい痛みは夜間や早朝に発生することが多く、数時間から数日間続いていきます。痛みのある関節は赤く腫れ、皮膚が熱を帯びたように熱く、触れるだけで激しい痛みを感じます。関節の痛みと腫れから、関節の動きも制限されることがあります。
痛風の診断
痛風の診断には、主に3つの測定・検査を実施します。血液検査で血中の尿酸濃度を測定し、高尿酸血症が確認された場合は、痛風の可能性が高まります。そして、炎症を起こしている関節から関節液を採取し、尿酸結晶の存在を確認することで、確定診断につなげます。また、X線や超音波、CTスキャンなどの画像検査を用いて、関節や腎臓の損傷を確認すること場合もあります。
痛風の治療
痛風の治療は、主に以下の方法で行われます。
急性発作に対する治療
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、コルヒチン、またはステロイド薬を使用して、痛風発作の痛みと炎症を緩和していきます。
尿酸値のコントロール
痛風発作を予防するために、尿酸値を低下させる薬物(尿酸生成抑制薬や尿酸排泄促進薬)を使用します。血中の尿酸濃度を正常範囲に維持することで、尿酸結晶の形成を防ぎます。
生活習慣の改善
痛風の予防と管理には、食生活の改善が大変重要です。プリン体を多く含む食品(肉類、魚介類、アルコールなど)やアルコールの摂取を制限し、適度な運動や体重管理を行います。また、十分な水分摂取を行い、尿酸の排出を促進することも大切です。